カテゴリ:レビュー 投稿日:2013年9月1日
ドイツのオーディオメーカーSENNHEISERのIE8。発売は2008年くらいと高級イヤホンがブームになってきた頃、丁度BA型高級機が出始め色々と選択肢が増えて行きました。そんななかダイナミック型ハイエンドとして高価格帯に居たのがSENNHEISERのIE8。当時はなかなか高くて手が出にくい製品ではあったと思います。ちなみに既に生産終了してIE80が後継となっています。新品の入手はかなり難しいと思います。既に入手が難しい事から完全に思い出レビューになってます
ケーブルが固すぎず取り回しがしやすい。Shure掛けができタッチノイズ耐性がかなりあります。なかなか断線しにくいケーブルだとは思いますが、ケーブルの交換も可能(接続部分が若干弱い為注意が必要)、端子も金メッキではないですがL字プラグを採用していてモビリティに配慮されている感じになっています。そして何より装着感が非常によくなかなかここまで良い付け心地のイヤホンはないのではないか。
デザインも黒ではない微妙なケーブルに、変なスケルトンの端子。安っぽいプラスチックの固まりのような本体だったが、なかなか良い色だと個人的には思っていた。
D型ってこうだよなあという感じの音が出ます。またこの機種は解像感はいまいちで、若干重心が低音に寄っているように聞こえるが、低音域の量が多く、また音場が広く聞き疲れしない。そしてイヤホンが鳴っている感じがする。独特の空気をまとっているイヤホン。原音再現性という言葉があるがそれとはかけ離れた個性のある音を楽しませてくれる。ディストーションの歪んだ音が一番良く似合う。
後継としてIE80が発売されたが、解像感、特に高音域の解像感と明瞭感が増して非常にイヤホンになった。デザインは若干変ってしまったが(個人的にはシルバーのプレートは…)形状などはIE8と同じく付けやすい。個人的にはIE8の持っている個性というのが無くなってしまった気がして結局手放して2012年のSENNHEISERが行ったキャッシュバックキャンペーンでIE8をもう1台買ってしまった…(まだ未使用で手元にあります)
SENNHEISER IE8は、実際当時フラッグシップだったし、結構オーディオ好きな人が購入していたので珍しいイヤホンではないが、色々と試した中でも自分にとって愛着があり名機だったなと思えるイヤホンだ。